ホノボラン徘徊記

【シンガーソングライター】 埼玉県出身 関東で活動中SSW ホノボラン

目が覚めた深夜

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深夜バスで向かうは南の街。

嫉妬と憧れで今にも壊れそうな気持ちでやって来た。

 

最先端、新築が揃う街なのに目につくのはボロボロな家か魂の抜けた廃墟。

そこに住んでいた働いていた人の幻が深夜動いている。

「寄って行きませんか?」と廃墟から手が出て来そうなので急いでそこを後にした。

 

僕の背負うバッグからもう一つの僕の腕が2本伸びて願いを叶えてくれる人いれば離さないと言わんばかり腕をグルグル回していた。

 

僕は家に帰ってから気付いた。

もうそのバッグは持っていかない。

そしてそれを産み出した頭の中にうごめく両手足をちゃんと僕の手足に戻した。

 

深夜バスは帰る時間だ。

何しに来たんだっけ?

かつて僕の両手足が揃って動いていた子供の頃、打ち上げた試合終了を告げるセカンドフライの乾く音が虚しく響いた青空を思い出した…